2018/05/05
北海道のオホーツク海で見ることのできる流氷は、いったいどこで生まれてやってくるのでしょうか?またいつ頃網走や紋別、そして知床へやってきて、どの時期に見ることが出来るのでしょうか?今回はそんな疑問や、また流氷観光船オーロラ号の乗船時間やルート、船内施設や指定席と自由席の料金などをについてご紹介します!その他にも流氷ネイチャリングなどの体験や、オホーツク流氷館・網走湖・能取湖・濤沸湖などの観光スポットについても、ご紹介しますよ!(sightseeing spots in Abashiri, Hokkaido)
目次
オホーツク海で流氷に出会う
流氷はどこで生まれてくるのか?
流氷の生まれ故郷は遥か遠くの、中国とロシアの国境を流れる極東最大の大河アムール川になります。冬の時期にそのアムール川からオホーツク海へ注ぐ淡水が氷結して、南下するときにどんどん大きく成長していくのです。
流氷初日と海明け
続いて流氷はいつ頃、日本の沿岸へ辿り着くのでしょうか?その答えは、例年1月下旬ころになります。ちなみに肉眼で水平線上に流氷が見えた日を「流氷初日」と呼んでいて、反対に3月に入った頃に流氷が去ったことを「海明け」と呼んでいます。
その海明けの頃に見ることが出来る蜃気楼現象のことを、「幻氷」と呼んでいます。どのような現象なのかと言うと、水平線上に去ったはずの流氷が、空中に浮かび上がって見える現象のことなんです。この現象は地元の方でもなかなか見ることが出来ませんので、とても貴重な蜃気楼現象になります。
流氷はお互いがぶつかり合う時に、キュッキュッと動物の鳴き声のような音を出します。これを「流氷鳴き」と呼ばれています。
オホーツク海で流氷観光船オーロラ号に乗船
約1時間のクルーズ
この流氷船は流氷に覆われた海のなかを、その流氷に乗り上げながら、流氷船自体の重みで流氷を砕きながら進んでいきます。クルーズの時間は約1時間でした。私は添乗員という仕事柄何度も乗船したことがありますが、時には流氷を追いかけて1時間以上を所要する時もありました。
流氷が着岸していれば網走港付近で見れましたし、網走の沖合へ離れたらその流氷帯を追いかけに行いいたりもします。時には流氷が多すぎて沖合に出ることが出来なくなってしまって、短縮コースになったこともありました。そんな時は、差額を返金してくれます。
指定席と自由席
船内には別途400円の1等指定席と、2等自由席があります。クルーズ中はまじかに流氷を眺めることはもちろんですが、迫力のある「流氷鳴き」とその衝撃まで体感することが出来ます。この流氷鳴きは、船が壊れるんではないかと心配になるくらいです。大きな流氷をかき分けながら進む様子は、とても迫力がありました。
網走流氷観光砕氷船オーロラ号は、道の駅・流氷街道網走から乗船できます。1月下旬より4月上旬まで、運行しております。期間によって異なるのですが、1日に2~6便の運行になります。中学生以上が3,300円で、小学生は1,650円、幼児は無料になります。詳しくは、道東観光開発0152-43-6000へお問い合わせくださいね。
道の駅「流氷街道網走」
道の駅「流氷街道網走」は、観光案内所も兼ねています。ですのでここには、地元の特産品を販売するコーナーが設けられていました。レストランでは名物の、オホーツクザンキ丼を楽しむことも出来ます。ちなみにこのザンギとは、北海道で唐揚げのことをいいます。鶏のから揚げだけではなくて、どの食材でもザンキと言います。
流氷ネイチャリングを体験
流氷を体験できるのは、なにもこの砕氷船オーロラ号だけではありません。もっと間近で体験してみたい人におすすめなのは、流氷ネイチャリングです!どんな体験かと言うと、ドライスーツを着て流氷が漂うオホーツク海へダイブします!そして流氷に触ったり、流氷の上を歩いたり、流氷と一緒に海に浮かんでみたりと、流氷づくしのツアーになります。
流氷ネイチャリングは、流氷が網走に接岸した時期のみになって、その日の流氷の接岸状況によって、催行される場所も異なります。所要時間は約1時間です。小学生以上から参加が出来て、8,000~10,000円になります。詳しくは、網走市観光協会へお問い合わせください。
網走の観光スポット
網走湖
(あばしりこ)
イベントや1年を通じて色々なアクティビティで利用されている、網走のシンボル的な存在の網走湖ですが、ここは国内最大級のミズバショウの群生地でもあります。4月の中旬頃から咲き始め、52ヘクタールもの広さを覆う様子は圧巻でした。近くには、7kmに渡って呼人探鳥遊歩道も整備されているので、そこから眺めるのもいいですね。
オホーツク流氷館
この網走市で1番標高の高い天都山(てんとざん)の山頂に、天都山展望台とオホーツク流氷館があります。このオホーツク流氷館は、流氷やオホーツク海の生き物が展示されていました。道内最大級のプロジェクションマッピングとか、300インチの5面スクリーンのシアターがあって、網走の四季と自然の営みを鑑賞して学ぶことが出来ます。
実際に、本物の流氷に触ることも出来ましたし、マイナス15℃の寒さのなかで、濡れタオルが凍ってしまうという「しばれ体験」も出来ます。また極寒の海でしか見ることが出来ない、流氷の天使「クリオネ」やフウセンウオを見学することも出来ました。流氷がイス型に削られているので、そこのちょこんと座って記念写真を撮ってみてはいかがでしょうか?
オホーツク流氷館の見学が終ったら、同じ建物の屋上に是非足を運んでみてください。網走市で1番標高の高い標高207mの天都山の頂上は、昭和13年(1938年)に国の文化財「名勝」に指定されています。この展望台から網走市内にある4つの湖と、遠くに知床連山や知床半島まで見渡すことが出来ました。
2015年にリニューアルしてから、この展望台からの景色がさら見えるようになっていました。ちなみに天都山という山の名前の由来ですが、ここからの展望は、「天の都にいるような心地にさせるほど美しい」と称えられて、名づけられたと言われています。
能取岬
(のとろみさき)
オホーツク海へ突き出した能取岬からは、西側に能取湖と東側には知床連山を眺めることが出来ます。能取岬は灯台以外は人工物がないところなので、映画の撮影でもよく使われています。例えば中国映画の「狙った恋の落とし方。」とか、堺雅人さん主演の「南極料理人」の撮影地にもなりました。
そして私のおすすめの時期は、もちろん間冬です。流氷の期間は、ここ能取岬は流氷見物の特等席になります。岬のすぐ真下まで、流氷がやって来るからです。その能取岬からも見える能取湖ですが、秋には紅色のサンゴ草で覆われます。
濤沸湖
(とうふつこ)
網走の東側に位置する濤沸湖は、ラムサール登録湿地になります。また北海道では最大級の渡り鳥の中継地点になっているので、6万羽以上のガンやカモ類の渡来や、オジロワシやオオワシの越冬も確認されていて、実際に私も、何度も見ることが出来ました。
ちなみに白鳥たちがエサを求めてやって来るのは、例年10月ころだそうです。一方夏の時期には、ポニーが放牧されている様子を見ることが出来ます。広い湿原や高原の中ポニーがいる様子は、本当に北海道らしい景色ですよ。
おわりに
この他にも網走には、元網走刑務所を移築復元した博物館網走監獄をはじめ、日本で最も流氷に近い北浜駅などまだまだ見どころはたくさんあります。流氷のろっこ列車に乗って、この北浜駅で下車してみるのも良いですね。詳しくは、また次の機会にご紹介させて頂きます!
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