2018/05/05
これから巡礼へ出発されるお遍路初心者の方に必要な、正装や用具一式の一通りのご案内、また便利な一工夫も合わせてご紹介します!全て揃える必要はないのですが、最低限揃えて欲しいものがあります。価格の目安もご紹介しています。
私は四国88ヶ所お遍路の旅を、今までに5回ほどツアーの添乗員として、同行させて頂きました。お四国に興味がある方、またこれから遍路へ行かれるこたの参考になればと思い、この記事を書いてみました。まずは服装から、ご紹介します。(cloths and items for Henro in Shikoku)
目次
出発前に遍路の服装について知っておこう
最近は簡略式の装束が多い
お遍路さんと聞いて思い浮かぶのは、白装束姿ではないでしょうか?この白衣に身を包むのは習わしで、自分の命がどこで絶えても構わないという「死装束」の意味がありました。
最近はバスツアーやマイカーで周る人が増えて、簡略式の装束で周る人も多く見かけます。私は添乗員としてお客様をご案内させて頂いていますが、足元は動きやすいスニーカーに、速乾性のある服を着用されている方がほとんどです。
旅行会社を通して申し込み
本格的な遍路装束と用品一式を揃えるとなると、約1万~4万ほど掛かっています。これらは通信販売や、1番札所所霊山寺門前のお店で購入することが出来ます。
もしツアーで行かれるのでしたら、旅行会社にもよるとは思いますが、基本的には出発前に事前に申し込みもできますよ。ツアーだと当日はバタバタと忙しいので、必ず事前に準備しましょう。
お遍路に必要な服装
遍路正装の白衣
まずは皆さんのイメージの強い白衣(びゃくえ)・白装束(しろしょうぞく)ですが、それらの背中には「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」という御宝号が書かれていて、これが遍路の正装になります。道中衣とも言われていて、2,000円~です。白衣は、最低限必要なアイテムです。
袖ありと袖なしで、値段が変わりますよ。個人的なアドバイスですが、冬以外でしたら、袖なしが良いと思います。その白衣の下には必ず服を着るので、さらにその上に袖ありを着ると、体温調節が難しくなりますので、参考までに。
ズボンも同じくらいの値段です。この白衣には納経用もあって、2,500円~です。納経用には白黒だけではなくて、カラーもありましたよ。
弘法大師の化身の金剛杖と輪袈裟
(こんごうづえ・わげさ)
金剛杖は、遍路を導く弘法大師の化身ですので、最低限揃えてもらいたいアイテムのひとつで、600円からです。輪袈裟は正装具なので、お手洗いの時は必ずはずしましょうね。630円から購入できます。
本堂に納める納札
(おさめふだ)
納札は本堂とお大師堂に納めたり、お接待(おせったい)のお礼にも使われてました。巡拝の回数によって色が変わっていくんですが、金や錦(にしき)の札はお守りになります。ツアーでご一緒した先達さんがこの錦を取られて、錦の納札をいただきました。お守りにしてます。
日除けの菅笠
(すげがさ)
菅笠は、日除けや雨除けになります。これには専用のビニールがあって、雨の時に取り付けることが出来てとても便利でした。1,260円からです。
経本・数珠・線香・ろうそく
(きょうほん・じゅず・せんこう)
経本には、般若心経(はんにゃしんきょう)とか十三仏真言などが書れています。300円からです。線数珠)は魔よけの意味もあって、1,000円からです。線香・ローソクは各札所で読経の前に、本堂とお大師堂にそれぞれ供えます。
携帯に便利な頭陀袋
(ずたぶくろ)
頭陀袋は今ご紹介した経本・納経長・ローソク・線香などを入れる袋のことで、現地ではさんや袋とよく呼ばれていましたね。1,000円から購入できます。
お遍路の正装と簡略スタイル
正装でしたら白衣・輪袈裟・手甲・脚絆・地下足袋を身に着けて、菅笠をかぶって頭陀袋・札挟みを堤げて、鈴・数珠・金剛杖を持つわけになるんですが、最近では簡略スタイルの方を多く見かけます。
この簡略スタイルは最低限としては、白衣・金剛杖・輪袈裟・数珠は揃えた方が良いです。そしでここからが簡略スタイルになんですが、ズボンは動きやすくて白っぽいものが望ましいですね。頭陀袋の代わりに、ウエストポーチかリュックを用意しても便利です。
靴は軽くて、歩きやすいスニーカーが1番でした。後は日除けの帽子と、レインコートは絶対に必要です。傘はあってもいいんですが、風が強かったり、またお経を読んでいる時は、両手は開けたいので、特にポンチョがおすすめです。
巡拝の準備と注意事項
金剛杖には目印を付けましょう
お杖は他人のものと取り違えることが、しばしば発生しました。例えばカラーの太いゴムとか、携帯のストラップとかキーホルダーなどもも分かりやすかったですね。もしストラップなどを忘れてしまっても大丈夫です。そんな時は、だれでも持っているハンカチを巻けば充分ですよ。
納札は事前に必要事項を記入しておきましょう
(おさめふだ)
この納札には、住所・氏名・年齢・日付・願い事など書きます。当日の移動中は忙しくて忙しくて、記入するどころではなかったので、遅くとも前日までには記入をすませましょうね。
この納札は1カ寺につき2枚いるので、全部で八十八ヶ所分の計176枚が必要になるのですが、ツアーでは強者もいて、ツアーの出発前にはすべて書き終えている方もいらっしゃるほどです。
小銭を事前にある程度用意しましょう
お賽銭用の小銭を、八十八ヶ所分を全部持ってくる必要は全くないです。すっごく重くなりますし、途中のお寺で購入も出来ますからね。また納経料も、同じく準備しましょう。
おわりに
お遍路に必要な服装と用品のイメージはわきましたでしょうか?全部を揃える必要はありませんので、最低限必要なものを初めに準備して、あとは同中で必要に応じて揃えていくことも出来ますから!ぜひ速乾性の動きやすい服装で、巡拝してくださいね。
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