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逆さ吊り実験で構造されるサグラダファミリアの完成予定は2026年!

time 2018/04/22

逆さ吊り実験で構造されるサグラダファミリアの完成予定は2026年!

スペインのバルセロナにあるサグラダ・ファミリアは、あまりにも巨大で複雑な建築物ではありますが、その構造と細部を丹念に読み解いていけば、そこに隠された構造とその意図が見えてきます。今回は「逆さ吊り実験」に隠された構造と、完成予定についてご紹介します!(sagrada familiain in barcelone, spain)



目次

サグラダファミリア全体が一冊の聖書になっている?

 

ガウディはサグラダファミリアを、「石の聖書」として造ったと言われています。まず3つのファザードは、「生誕」「受難」「栄光」という、キリストの3大事件を物語化したものになります。

サグラダファミリアは18本の塔が立つ予定ですが、主要な塔はまだ建設が終了していません。ファザードは、東西南北に4つあります。そして協会の聖堂内部は縦90m、横45mの巨大なラテン十字形平面で、5つの身廊と2つの翼廊からなります。

そして塔は、すべてキリスト教の聖人を表しています。中央の最も高くなるのが「イエスの塔」、それを取り囲むのが「四人の福音史家のと塔」、後陣の聖壇上部は「マリアの塔」、そしてそれらをさらに取り囲むのが「十二使徒の塔」となるわけです。

 

プロポーションは7.5mが基準数値

 

ガウディは後世の人が建築を継続しやすいように、プロポーションの基準となる数値を決めています。それは聖堂内部の縦90mを、キリスト教の聖数である「12」で割った7.5mに決めました。

この数字に基づき、ほとんどの長さがその倍数から設計されています。聖堂内部の幅は7.5×6=45m、翼廊は7.5×4=30m、さらには天井のヴォールドまでの高さも中央身廊で45m、測廊で30mと7.5mの倍数になっているのです。

柱の種類としては主要な柱は荷重に合わせて、4種類の太さと形状を持ちます。各多角形は上部へ行くにつれて回転し少しずつ重なり、最上部ではすべての柱が円形となっています。



合理的で美しい構造

サグラダファミリアは塔と聖堂の荷重を支える、合理的で美しい構造をしています。

通常ゴシック様式の建築物では、横方向にかかる荷重を、斜めに支える控壁(バットレス)が必要となるのですが、ガウディはこれを美しくないとして、別のソリューションを求めたのです。

そこで「コロニア・グエル教会」を建設する際に行ったのが、「逆さ吊り実験」だったのです。構造的な合理性と、空間的な美しさを両立させる研究に10年もの歳月を費やし、その結果がサグラダファミリアに生かされたというわけなのです。

この「逆さ吊り実験」とは天井に紐の両端を止めて、その紐に重りをぶら下げてできた、自然な弧が描く局面をつくります。それを上下逆さまにして、荷重を合理的に分散する形態を求める実験を行ったのです。

そしてサグラダファミリアは、この「逆さ吊り実験」で得た成果をもとに、聖堂内部を先が枝分かれしていく、樹木のような柱で支えることで、水平方向にかかる荷重を、最も効果的に吸収するという、独自の革新的な構造処理を提案したのです。

「バットレス」という”つっかい棒”を使わず美しい巨大空間を生み出したということなのです。

着工から完成まで144年?

 

着工から現在までにすでに130年以上もの年月が過ぎていて、この間にも幾度も建設が中断されたり下火になったりと、そのペースは一定ではありません。

最近では最新技術の導入と、年間300万人の観光客がもたらす入場料という莫大な資金の注入によって、スピードアップが期待されています。

 

1882年

新市街地エンサンチェで、着工が始まりました。着工の翌年には初代主任建築家が辞任をして、ガウディが2代目に就任をしました。

 

1893年

1888~89年の第一期建設工事中断の危機を乗り越えて、教会の地下聖堂と後陣が完成しました。

 

1933年

1926年のガウディの没後、弟子たちによって建設が進み「生誕の門」が完成しました。構造と、装飾の雛型になりました。

 

1978年

ガウディのスケッチをもとに、1954年に着工した「受難のファザード」が完成しました。その彫刻は、87年から政策が開始されました。

 

2010年

ガウディの模型に基づき、プレハブモジュールを使ったシステムを持つ、中央身廊のヴォールドが完成しました。

 

2020年

教会の主要な塔の、屋根葺きが完成する予定とされています。中央交差部に建つイエスの塔は、172mにもなる予定です。

 

2026年

完成予定!



おわりに

そしてついには2026年に完成を予定されています。「144年にわたる工期を経てついに完成する」と、9代目主任の建築家によって発表されていますが、果たして予定通りに完成するのか、これからも楽しみですね!

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プロフィール

YUKI

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アジア・オセアニア・ヨーロッパを中心に添乗しています! プライべートでは、キャンピングカーでフランスを縦断し、イギリスウェールズまで行ってきました! お問い合わせはこちらまで no.red.wine.no.life@gmail.com [詳細]

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